徳川の世になって、百年が過ぎようとしたころ、大衆文化が大きく花開きました。それが、後の世に言われる元禄文化です。
元禄文化は上方を中心として発展したといいます。近松門左衛門、井原西鶴がつぎつぎとヒット作を出し、松尾芭蕉もこの時代に出ています。
また、出雲の阿国に始まったといわれる歌舞伎が現在の形になったのもこのころです。
そして落語にとっても大きな分岐点が訪れました。
まるで申し合わせたように出現した三人の芸人、それが大坂の米沢彦八、江戸の鹿野武左衛門、京都の露の五郎兵衛の三人です。
これら三人が、それぞれに以後の落語に受け継がれていく“形”を作り上げたのです。
そして、上方で育てられた落語は再び江戸で盛んになることで現在に続く系譜を確立することになります。